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2ちゃんねる個人情報流出事件とは?

こんにちは。管理人のけいすけです。

僕は5ちゃんねる(5ch)が好きです。旧2ちゃんねる(2ch)時代から、毎日のように閲覧し続けています。

ところで、最近、知り合いから「2ちゃんねる時代に個人情報が流出したらしいけど、どういう事件だったの?」と質問されました。

言われてみると、2ちゃんねる時代に個人情報流出事件が発生していたような記憶があります。

しかし、かなりの時間が経過しており、詳細を思い出せません。

そこで、この機会に「2ちゃんねる個人情報流出事件」について改めて調査し、まとめてみることにしました!

神様
神様
そこの君!2ちゃんねる個人情報流出事件について調べようとしているじゃろ?
けいすけ
けいすけ
何故、分かったんですか?
神様
神様
神様は何でもお見通しなのじゃ!
けいすけ
けいすけ
えっ、凄い!そうだよ、2ちゃんねる個人情報流出事件の調査を始めるところだよ。
神様
神様
それなら、まず、5ちゃんねるwikiで検索してみるとよいじゃろう。その上で、事件が発生した時期の過去ログを調査すれば、2ちゃんねる個人情報流出事件の全容を把握できるのではないじゃろうか。
けいすけ
けいすけ
神様の言う通り、まずは5ちゃんねるwikiで検索して、その上で事件発生時の過去ログを調査してみるよ。神様ありがとう。

神様に言われた通り、まずは5ちゃんねるwikiで検索し、それから事件発生時の過去ログを調べてみようと思います。

情報収集していく中で、2ちゃんねる個人情報流出事件についてまとめることができそうです!

記事の中では、2ちゃんねるビューアの仕組みといった関連する情報を含め、2ちゃんねる個人情報流出事件についての情報が盛り沢山です。

5分で読めるので、2ちゃんねる個人情報流出事件について詳しく知りたい人は、最後まで読んでみてください。

情報流出の原因となった2ちゃんねるビューアとは?

2013年7月、突如、「2ちゃんねるビューア」(通称「●」)と呼ばれる有料サービスの会員の個人情報がインターネット上に流出する事件が発生しました。

なお、流出先は「Onionちゃんねる」という匿名掲示板であり、接続経路の匿名化を実現するソフトウェア「Tor」を利用しないとアクセスできません。

まずは、2ちゃんねる利用者の個人情報が流出する原因となった2ちゃんねるビューアについて解説いたします。

ログインすると様々な機能を使える有料会員サービス

2ちゃんねるビューアは、「ビューア」という名称が付けられていますが、ソフトウェアではありません。

様々な機能が提供される「有料会員サービス」の名称です。

各種専用ブラウザでIDやパスワードを入力し、ログインして利用する仕組みになっていました。

メリットを挙げると、以下のようになります。

  • dat落ちしたスレッドの閲覧
  • 連続投稿規制やスレ立て規制の緩和
  • 利用しているプロバイダーが規制されていても書き込める
  • 名前欄に「●」を使える
  • 「●板」に書き込める

なお、2ちゃんねるビューアは、2002年に2ちゃんねるの運営資金を稼ぐために導入されたシステムでした。

次の節では、利用料金の支払い方法について説明いたします。

長らくサービスの利用料金を支払う方法はクレジットカードのみだった

2002年に2ちゃんねるビューアが導入されて以降、長らく利用料金の支払い方法はクレジットカードのみとなっていました。

利用料金は年間33米ドルで、クレジットカードで利用料金を支払う場合、カード番号や氏名を入力しなければなりません。

2011年6月からコンビニ支払いが導入されましたが、その後も従来通りクレジットカードで支払う利用者が多数存在する状態が続きました。

ちなみに、2013年5月26日からは、電子マネー「ビットキャッシュ」による決済も導入されています。

2000年代~2010年代初頭にかけては、インターネット上でクレジットカードを使用した決済を行う場合、

サイト運営者が個人情報を取得し、サーバー上に保持しているケース

があり、2ちゃんねるビューアもそのような仕組みになっていました。

2020年現在は、万が一、サーバーがクラッキングされても個人方法が流出しないように、「サイト側が個人情報を保持しない仕組み」が導入されています。

クレジットカードに紐付けられた個人情報が2ch運営に保存されていた

上記で軽く触れたように、セキュリティ面を考慮すると、クレジットカードの番号や氏名はサーバー上に保存しないことが推奨されます。

最近の通販サイトでは、そのような仕組みが標準となっており、万が一、サーバーがクラッキングされても、カード番号が流出することはありません。

しかし、2ちゃんねるビューアが使われていた時代の2ちゃんねるでは、決済で利用したクレジットカードの番号や氏名がサーバー上に保管されていました。

悪意のある人物が何らかの方法でサーバーをクラッキングすることに成功すれば、大量の個人情報を盗まれる危険性があり、ハイリスクな状態が続いていたと言えるでしょう。

結局、この「カード情報をサーバーに保存する」というセキュリティ上の脆弱性を狙って、何者かがサーバーをクラッキングし、個人情報が盗み出される事件が2013年8月に発生してしまいました。

ここからは、2ちゃんねるビューア利用者の個人情報が流出したことの影響について説明していきます。

2ちゃんねる個人情報流出事件の影響

2013年7月に2ちゃんねるビューア利用者の個人情報が流出した直後は、事態に気が付いていない利用者が多数存在しました。

盗み出された個人情報は、ダークウェブ上の匿名掲示板「Onionちゃんねる」に書き込まれており、接続経路匿名化ソフト「Tor」を使わなければアクセスできない状態だったからです。

情報流出の事実が広く知られるようになったのは、2013年8月25日以降です。

判明した事実は、7月7日~8月23日の期間、計29回に渡って「さっしーえっち ◆MwKdCUj7XWlQ」という固定ハンドルネームを名乗る人物がOnionちゃんねる上に2ちゃんねるビューア利用者の個人情報を投稿していたことです。

なお、8月29日、8月31日、9月1日にも投稿されています。

ただし、その際はトリップが付けられていなかったため、同一人物による投稿かどうかは不明です。

このような経緯で2ちゃんねるビューア利用者の個人情報がダークウェブ上に大量に存在していることが知れ渡ることになり、Torを使えばカード番号や氏名、メールアドレス、IDなどを取得できる状態となりました。

流出した個人情報の種類

2ちゃんねる個人情報流出事件では、以下に示すような「2ちゃんねるビューアに関連する情報」が「Onionちゃんねる」に流出しました。

  • クレジットカード番号
  • クレジットカードの名義
  • 2ちゃんねるビューアのID・パスワード
  • メールアドレス
  • 2ちゃんねるビューアを利用している際に書き込んだ内容

また、2ちゃんねるビューアと無関係な情報として、トリップやキャップといった2ちゃんねるのサーバー内に保管されていた様々な情報も同時に流出しています。

個人情報流出事件の被害者の人数

クレジットカード情報は約4万件が流出し、2ちゃんねるビューアの管理情報は約15万人分が流出しています。

人数の差は、コンビニ払いなどで利用料金を支払った分、および、「お試し●」と呼ばれる分に起因するものと推測されます。

「お試し●」は、「栄光のニダーラン」(FOX ★が代表を務める株式会社ゼロが運営していたオンラインゲーム)でポイントを稼ぐことによって入手できました。

クレジットカードで決済していた場合、IDとパスワードを使ってログインした状態で2ちゃんねるビューアを利用して書き込んだ内容と名前やメールアドレスが紐付けられることになります。

そのため、後に様々な著名人の書き込みが発掘されることになりました。

事態の深刻さに気が付いた2ちゃんねるビューア運営会社N.T.Technology,Incは、公式サイトに「不正アクセスによるお客様情報流出に関するお詫びとご報告」と題する文章を掲載し、2ちゃんねるビューアのサービスを停止しました。

しかし、流出済みの情報は既にダークウェブ上に置かれており、回収することが不可能な状態となっていました。

なお、情報漏洩の影響で、小説家の杉井光は、他の小説家や漫画家、出版社に対する誹謗中傷を伴う書き込みを行っていたことが発覚し、自身のサイト上に「お詫び」と題する文章を掲載する事態に追い込まれています。


(https://web.archive.org/web/20130830050959/http://www.d3.dion.ne.jp/~hikaru_s/nvs/より)

他にも様々な著名人が過去に2ちゃんねるビューアを利用して書き込んだ内容が発覚する事態になりました。

旧運営から5ちゃんねる新体制に移行する遠因になった

この事件の後、2ちゃんねるビューアの稼働が停止しました。

新規会員の受付も行われなくなり、収入源の一つが絶たれる結果となりました。

なお、2014年2月19日に、「ジム・ワトキンスがサーバー料金の未払いを理由に2ちゃんねる運営陣を解任し、実質的監理者に就任する」という出来事が発生しました。

内部事情が公表されておらず、具体的にどのような対立があったのかは不明確な部分がありますが、「2ちゃんねるビューアの利用料金」が入ってこなくなったことが影響しているかもしれません。

ちなみに、2ちゃんねるビューアを運営していたのはジム・ワトキンスが会長を務めるN.T.Technology,Inc、サポート業務を行っていたのは西村博之が取締役を務めるティーケーテクノロジー有限会社でした。

2014年3月9日に「プレミアムRonin」(浪人)という新しい有料サービスが提供されるようになり、4月11日には2ちゃんねる開設者の西村博之が「2ch.sc」をオープンしています。

そして、2014年7月6日に2ちゃんねるビューア(「●」)サービスは完全に終了しました。


(https://premium.5ch.net/より)

その後、「2ちゃんねる」「2ch」を西村博之が商標登録するなど、新旧運営の間で紛争が続き、2017年にジム・ワトキンスがサイト名を5ちゃんねる(5ch)に変更し、現在に至ります。

この新旧運営陣の交代劇について一般利用者からの不満が少なかったのは、2ちゃんねる開設者である西村博之が情報漏洩の責任を何ら取ろうとしない態度に終始していたことが影響しているかもしれません。

なお、「2ちゃんねるをシンガポール企業のパケットモンスター社に譲渡した」と述べていた西村博之は、裁判で2ちゃんねる関連の権利についてジム・ワトキンスと争うことになります。

しかし、「過去に譲渡したと言っていたはずの2ちゃんねるの権利を主張する」という姿勢について、

  • 「首尾一貫していない」
  • 「意味が分からない」

と感じる利用者が多数いたのではないでしょうか。

そのため、2ch.scには人が集まらず、ジム・ワトキンスが率いる新生5chが多数の利用者を引き継ぐ結果となったのかもしれません。

まとめ

皆さんは、2ちゃんねる個人情報流出事件について分かりましたか?

1999年に西村博之によって2ちゃんねるが開設され、利用者が増加していく中、サーバー維持費用を捻出するために考案された有料サービスが「2ちゃんねるビューア」でした。

クレジットカードで利用料金を支払うと、2ちゃんねる運営側にカード番号や氏名、メールアドレスといった個人情報を保管されす仕組みなっており、セキュリティ面で脆弱な面がありました。

そのため、2013年7月に何者かによってサーバーをクラッキングされ、大量の個人情報が流出することになり、その影響で2ちゃんねるビューアはサービス終了を余儀なくされました。

なお、収入源の減少が、ジム・ワトキンスによる新旧体制の交代劇の遠因になった可能性があります。

なお、ダークウェブ上に流出したデータを調べ上げる中で、様々な著名人が2ちゃんねるビューアを使って書き込みをしていた事実が判明し、各方面に大きな影響を及ぼす結果となりました。

本記事が、2ちゃんねる個人情報流出事件について知りたい方のお役に立つことができれば幸いです。