国内最大規模のネット掲示板「5ch」では様々なネットスラングが使われていますが、「串を刺す」という言葉もそのうちのひとつです。
5chをよく利用している方であれば、スレッド内で「串」というワードを見かけたことがあるかと思います。
しかし、実際に「串」や「串を刺す」がどういった意味を持っているか「いまいち分かっていない」という方も多いはずです。
そこで、この記事では5chで見かける「串を刺す」というネットスラングの意味や使い方などを詳しくまとめました。
また、串を刺すことによるメリットやデメリットについても解説していきますので、新規5chユーザーの方は参考にしていってください。
でも串を刺すメリットってなんだろう?
あとは海外から5chを見るときに串経由でアクセスするケースも考えられるのう
そういった点を考えると一般ユーザーが串を刺すメリットはそこまで多くないような気もするのう
「串」とは旧2ちゃんねる時代から使われている言葉で、「プロキシサーバー」のことを表すネットスラングです。
主に専ブラ(専用ブラウザ)からプロキシサーバーを経由して5chにアクセスする人が多いようですが、そこには規制を回避するといった効果があります。
また、ほかにもプロキシサーバーを使う理由はあるのですが、そのあたりを分かりやすく説明していきましょう。
専ブラ(専用ブラウザ)界隈で目にする「串を刺す」ってどんな意味?
昔から専ブラを利用している方の中には「串」を使って5chに書き込みをしているユーザーもいるようです。
ただ、新しく専ブラを使い始めた人からすると
- 「串を刺すってどういう意味?」
- 「串を使うメリットって何?」
といった疑問があると思います。
そこで、まずは「串を刺す」という言葉の意味やその使い方から詳しく見ていきましょう。
専ブラ(専用ブラウザ)で使える「串」とはプロキシサーバーのこと
5chでよく見かける「串」とは「プロキシサーバー」のことです。
ひと昔前は「Proxy Server」が「プロクシサーバー」と表記されることもあったので、「プロクシ」>「串」といった形でネットスラング化していきました。
そして、旧2ちゃんねる上ではプロキシサーバーを使うことを「串を刺す」と呼ぶようになっていき、それが現在でもネットスラングとして残っているわけです。
しかし、パソコンに詳しくない方だと「いや、そもそもプロキシサーバーが分からないんだけど」という疑問にぶつかると思います。
ということで、プロキシサーバーとは何か?を簡単に説明していきましょう。
- ユーザー(自分)とサイト(5chなど)を繋ぐ代理(Proxy)のサーバー
- プロキシサーバーを通すことでサイトに対して自分のIPアドレスを隠せる
- アクセス先が5chの場合だと自分が規制対象でも書き込める可能性が出てくる
- プロキシサーバーを経由すると海外からでも5chにアクセスできる可能性が出てくる
- プロキシサーバーは通常ブラウザでも利用できるが、ねらーの場合は専ブラから利用するケースが多いとされる
プロキシサーバーの「Proxy」には「代理」といった意味があります。
つまり、プロキシサーバーを使うと、自分のサーバーではなく代理のサーバーから任意のサイトにアクセスできるということです。
通常、オンライン上のウェブサイトにアクセスするときは「自分のIPアドレスを提示した状態」でサイトを訪れます。
なお、IPアドレスは自分がオンライン上で使用しているネット環境(サーバー)やデバイス(PC・スマホなど)から割り当てられる情報です。
ユーザーがウェブサイトにアクセスしたときには、相手にデータとして「〇〇というIPアドレスがこのサイトを見ましたよ」という履歴が残ります。
もちろんこのIPアドレスだけで個人を特定されることはないので安心してください。
ウェブサイト側が調べようと思ってもIPアドレスを発信するプロバイダーが情報を開示しない限り、IPアドレスから個人名や住所がバレることはありません。
しかし、5chの場合だとIPアドレスをもとに書き込みや閲覧を制限する対象者を決めます。
簡単に言えば「〇〇というIPアドレスの人は違反行為を何度も繰り返しているので利用を規制します」といったイメージです。
こうなると一定時間が過ぎるまで普段使っているサーバーからは5chにコメントが書き込めなくなってしまいます。
こうした場合にプロキシサーバーを使うと規制されているIPアドレスを伏せた状態で5chにアクセスできるようになり、結果として「規制回避」といった効果が生まれるわけです。
ちなみに、悪質なユーザーが「串を刺す」ことで何度も違反行為をおこなうのは煩わしいのですが、荒らしの巻き添えになって規制を受けた人からするとプロキシサーバー経由での規制回避は貴重な頼みの綱と言えます。
また、海外からだと5chにアクセスできない場合もあるのですが、この問題もプロキシサーバーを経由することで解決する可能性があります。
- 何かしらの事情で長期間の規制を受けている人
- 自分のサーバーからでは5chにアクセスできない人
- 海外から5chにアクセスしようとしている人
分かりやすくまとめると「串」を使って5chにアクセスする人は上記のようなユーザーたちと言えます。
あとは個人情報を徹底的に隠したい人などが串を使って書き込みをしているかもしれません。
なお、プロキシサーバーはGoogle ChromeやInternet Explorerからでも利用することが可能ですが、専ブラを使った方が楽に設定できます。
こうした理由から「専ブラ+串」といった組み合わせで書き込みをしている人も少なくないと思いますので、次にその手順を見ていきましょう。
専ブラ(専用ブラウザ)で「串を刺す」手順について
ここではパソコンで使用可能な専ブラ「JaneStyle」の「プロキシサーバー設定画面」をご紹介していきます。
設定の手順は「ツール」>「設定」>「通信」>「Proxyを使用するにチェック」>「アドレス・ポート番号の入力(送信用)」といった流れです。
プロキシサーバーのアドレスは「164.70.119.206」といった形式で表示されますので、使えるアドレスを取得した上で貼り付けましょう。
(注意・上記のアドレスは適当に入力したものなので使えません)
また、プロキシサーバーのアドレスにはポート番号がセットで表示されているはずです。
そのポート番号もJaneStyleの設定画面に貼り付けてください。
「送信用」と書かれたところにプロキシサーバーのアドレスとポート番号を入力した画面がこちらです。
「Proxyを使用する」にチェックを入れた状態で「OK」ボタンを押します。
ここまでの設定をおこなった上で、一度「書き込み画面」を開いてみましょう。
無事にプロキシサーバーの設定が完了していると、このような形で書き込みに使えるプロキシサーバー名が表示されます。
あとはいつもと同じようにレス内容を入力して投稿するだけです。
「Proxy」にチェックマークが入っていれば、プロキシサーバー経由で情報の送信がおこなわれます。
なお、参考としてAndroidスマホで利用可能な専ブラ「ChMate」のプロキシサーバー設定画面もご紹介しておきます。
ChMateでプロキシサーバーを使う場合は、「設定ボタン」>「実験的」>「Proxyを使用にチェック」>「Proxyアドレス・ポート番号を入力」といった手順で進めていきます。
ChMateの設定画面ではプロキシサーバーのアドレスとポート番号を同じ文字列で入力します。
一例を挙げると「125.0.0.1:9090」のような形です。
設定完了後に「IPアドレス確認」をタップしてプロキシサーバー経由のIPアドレスが表示されれば問題なく「串を刺せた」ということになります。
自分で使えるプロキシサーバーを持っている方は、どうぞ試してみてください。
専ブラ(専用ブラウザ)で使える「串」はどこで探す?プレミアムRoninの方がおすすめ?
プロキシサーバーに関する基本情報と専ブラで「串を刺す手順」をご紹介してきました。
しかし、ここまで読んだ方の中には「プロキシサーバーのアドレスとかポート番号はどこで取得するの?」といった疑問を持つ方もいるはずです。
5chで利用可能な「串」は基本的にネット上のどこかから自分で探してくることになります。
プロキシサーバーには有料・無料の2つがあり、どちらを選んでも5chへのアクセスに使えるものであれば問題ありません。
なお、だいたいは「プロキシサーバー 有料」「プロキシサーバー 無料」と検索することで使えるプロキシサーバーの情報が探せます。
URL:https://www.freeproxylists.net/ja/
たとえばこちらは無料で使えるプロキシサーバーを適当に探したときに見つけたサイト画面です。
ご覧のように世界中の国をホストとするプロキシサーバーがたくさん並んでいます。
ただし、こうした無料のプロキシサーバーには
- 「安全性が分からない」
- 「情報漏洩する危険性がある」
といったデメリットがありますので気を付けましょう。
かといって、有料のプロキシサーバーがおすすめかと言えばそんなこともありません。
有料のプロキシサーバーを利用したいと思っても、日本には個人が手軽に利用できるプロキシサーバーを提供するサイトが少ないので結局海外のサイトを使うことが多くなります。
そうなると結果的には同じだけリスクがある行為を取ることになりますので、規制回避を目的として有料プロキシサーバーを使うくらいなら「プレミアムRonin」の購入を検討してみてください。
「プレミアムRonin」とは5chが提供する公式有料会員サービスのことです。
- ユーザーは月額300円~400円を支払い、プレミアムRoninアカウントを取得する
- 取得したプレミアムRoninアカウントを使って専ブラからログインする
- 規制の緩和や海外ホストからの書き込みなどの特典が受けられる
このようにプレミアムRoninを使えばプロキシサーバーの使用と同じ効果、それ以上の特典が得られるわけです。
しかもプレミアムRoninは5chが提供するサービスなので安全性も抜群です。
不安を抱えながら海外の有料プロキシサーバーを使うのであれば、こうした公式のサービスを使った方が気兼ねなく5chを楽しめるかと思います。
専ブラ(専用ブラウザ)で「串を刺す」メリット・デメリット(注意点)
それでは最後に専ブラで「串を刺す」メリットとデメリットを簡単にまとめていきます。
専ブラ(専用ブラウザ)で「串を刺す」メリットについて
無料で使えて安全性も高いプロキシサーバーを見つけたと仮定した場合、考えられるメリットとしては以下のような点が挙げられます。
- 通信速度が上がる可能性がある
- IPアドレスによる規制を受けにくくなる
- お金を払わず規制の解除が出来る
プロキシサーバーにはキャッシュを自動的に保存することで通信速度を上げるといった役割があります。
(同じサーバーを使っているユーザーが5chを利用していた場合には情報を取得する速度が上がるといったイメージ)
また、プロキシサーバーから5chにアクセスすると自分のIPアドレスを隠せますので、規制を受けにくくなるといった部分もメリットのひとつと言えるでしょう。
あとはやはりお金を払わず規制を回避できるといったところが大きなメリットだと思います。
なお、ひと昔前はこうした無料プロキシサーバーを使って5chに書き込みをしていた方も多かったとされていますが、最近はその数も減ってきたようです。
専ブラ(専用ブラウザ)で「串を刺す」デメリット(注意点)について
プロキシサーバーを経由して5chにアクセスするデメリットや注意点は以下の通りです。
- 悪質な無料プロキシサーバーを使うと個人情報・決済情報の漏洩リスクがある
- そもそも5chに使える無料プロキシサーバーを探すことが面倒
- 有料プロキシサーバーを使うならプレミアムRoninを買った方が安い
ネット上で無料提供されているプロキシサーバーの中には悪質なものもたくさんあります。
特にひどいものだとパソコンやスマホに登録してある個人情報や決済情報を盗まれる危険性があり、基本的には利用をおすすめすることが出来ません。
また、悪質なプロキシサーバーと安全なプロキシサーバーを見極める作業は単純にとても面倒です。
しかも、その見分け方は確立されていないので特にPC初心者からすれば判断が難しいと思います。
結局のところ、こうした手間や危険を冒すくらいなら安く購入できるプレミアムRoninアカウントを使った方が楽で安全と言えるでしょう。
(プレミアムRoninは月額300円~400円、有料プロキシサーバーは月額数千円~数万円)
まとめ
5chで見かける「串を刺す」という言葉の意味や、プロキシサーバーを専ブラで使う方法などをご紹介してきました。
ご覧いただいたように「串」とはプロキシサーバーを表すネットスラングです。
プロキシサーバーを使えば5chの規制を回避できる可能性がありますが、それに伴い様々な危険性があることも理解しておきましょう。