こんにちは、管理人のけいすけです。
「ピンタレスト(Pinterest)」というサイトをご存じでしょうか?
名前を聞いてもピンと来ないという方も、実際にピンタレストにアクセスすると「見たことあるやつ!」となるかもしれません。
ピンタレストは大量の画像を縦長のサムネイルで揃えて並べた、カフェの掲示板のようなレイアウトが印象的なサイトです。
その実態はSNSで、画像を起点としたコミュニケーションが行える様々な機能を持ちます。
世界の総ユーザー数は4億人を超えており、発信の仕方によってはビジネスの集客・SEOに強い威力を発揮すると言われています。
ピンタレストとは?使い方、SEOに強いって本当なのか?そこら辺を追及していきましょう。
日本の5ちゃん民とは関わりの少ないピンタレストですが、ピンタレストを利用した集客に成功して売上を上げている人も居ると言います。
ピンタレストを使う側、集客に利用する側のそれぞれの立場を探り、ピンタレストの全容を解明していきたいと思います。
ピンタレストを使ってみたいという人、ピンタレストをビジネスに繋げようと考えている人、それぞれに役立つ情報が満載ですので、ぜひお読みください。
ピンタレストってどんなサイト?
ピンタレストは2010年3月に設立されたSNSです。
ピンタレストは画像系SNS
ピンタレストはSNSの中でも画像に特化した作りをしていて、
- ユーザー自身が自分の好みの画像を掲示板に収集してゆく「ピン」
- 他のユーザーが集めた画像を自分の掲示板にも記録する「リピン」
の基本2動作からコミュニケーションを取っていきます。
閲覧はブラウザ上からのアクセスが可能なほか、スマホアプリも提供されています。
公式発表によるユーザー層は、8割が女性となっており、女性が中心のSNSと言えるでしょう。
インスタグラムとの違い
同じく画像をコミュニケーションの起点としているSNS・インスタグラムとの大きな違いは、コメント欄やいいね数といった評価システムに消極的であるという点です。
特にいいねについては、元々存在していた機能をわざわざ消したという経緯があるようです。
ピンタレストは自分の掲示板の情報蓄積と、他人の掲示板のシェアによる、効率的な情報収集ツールを目指す方針を取っています。
ピンタレストの愛用者が「ピンタレストはSNSではない」と豪語するほどです。
インスタグラムは、ユーザーが撮影した写真についてコメントやいいねでああだこうだ語り合うウェットなコミュニケーションツールの要素が強く、実際に炎上など人間関係のトラブルが起こりやすい場になっています。
対してピンタレストは、各々のユーザーが黙々と情報収集に明け暮れ、時に他のユーザーの有益なまとめ情報もお借りするという、ドライな情報収集ツールとなっています。
また、インスタグラムがユーザー自身が撮影・保有している画像データの投稿が中心であるのに対し、ピンタレストはネット上の外部サイトの画像のピンも可能になっており、個人の情報発信よりもネットの情報収集に特化した作りになっています。
ピンタレストの運営者
ピンタレストの運営者は、アメリカのPinterest, Inc.(ピンタレスト社)です。
ピンタレストの前身は2005年ごろからプロジェクトが開始しており、大手SNSでは良くあるパターンの「数人のプログラマーから立ち上げた」というストーリーを持ちます。
実際のサイトとしてのピンタレストの開発は2009年から始まり、資金調達の苦労を経て2010年にユーザーを身内に限定したベータ版がリリースされました。
その後、予想を超えるユーザー数の伸びを経て、
- 2017年9月 月間アクティブユーザー2億人
- 2019年8月 月間アクティブユーザー3億人
- 2020年7月 月間アクティブユーザー4億人
と、大手SNSの仲間入りを果たしています。
著作権関連の問題
ピンタレストはインターネット上のありとあらゆる画像を収集するという性質上、著作権の問題には常に晒されてきました。
- ピンタレストへの表示やピンを拒否できるHTMLメタタグの実装
- 他サイトとの権利関係の提携(Flickr・Behance・YouTube・Vimeo)
- ピンをした画像の権利をピンタレストが持つと誤解されかねない規約文の改定
といった施策を続けているものの、日本以上に権利関係に厳しいアメリカにあっては、画像権利者・法律家・学者・ブロガーなどの識者から常にツッコミを受けており、都度対応しているといったいたちごっこになっています。
この紛争については、
- 権利を保護する従来の法制度
- 一度アップロードされた情報は人類の共有財産とみなすインターネットの思想
- そうは言っても個人の肖像権や著作権がないがしろにされている現実の問題
が絡み合っており、未だ解決が見えていないインターネット全体の課題とも言えます。
ピンタレストの使い方
一般ユーザーとしてピンタレストを使う手順を見てみます。
ピンタレストでユーザーアカウントを作る
ピンタレストのユーザーアカウントは無料で作成できます。
- メールアドレス
- パスワード
- 性別
- 興味があるカテゴリー
以上の入力で完了します。
ピンタレストの基本的な使い方
ユーザーアカウント作成後に誘導される「ホームフィード」には、先ほど選択したカテゴリーに関連した、運営のおすすめ画像が表示されます。
これらの画像のうち、興味があるものはさっそく自分の「ボード」へ「ピン」(他サイトで言う「お気に入り」「ブックマーク」のような機能)ができます。
「ボード」は複数作成することができ、自分で整理したい内容別にボードを作り分けることができます。
「ボード」は他のユーザーに対しても公開されますが、「シークレットボード」を作成することで自分以外が閲覧できない非公開のボードになり、ピンタレストをクラウドのメモ帳代わりに使うこともできます。
他のユーザーが公開している「ボード」をフォローすることもできます。
他のユーザーが情報収集した有益な「ボード」をどんどんフォローしてゆき、自分の情報収集に活用してゆくという使い方もピンタレストの醍醐味です。
ピンタレストの裏技的な使い方
ピンタレストの機能は非常にシンプルですが、ネット上の様々な画像をピンタレストのボードでピン・分類できるという性質上から、さながらリアルの手帳のような、様々な活用法があります。
- ピンタレストのボードからPDFを作成する
- 画像の収集・仮保管
- 職場や学校での画像共有
- 仕事の宣伝
ピンタレストにはPDFの書き出し機能が提供されており、ピンタレストのボード上で収集・並び替えを行った画像をそのままPDFに出力できます。
本格的なPDF編集ソフトには及ばないものの、ピンタレスト上での簡単編集でPDFが作成できる為、簡易的な資料の作成に力を発揮します。
いつかブログや他のSNSで使いたいと考えているネット上の画像を、ピンタレストの特定ボードに集めておく使い方もあります。
パソコン作業の場合はダウンロードしてローカルに保存するというやり方が主流であろうと思いますが、スマホ中心の層はピンタレストをストレージ代わりにした方が効率が上がるようです。
また、ピンタレストのアカウントに全ての情報を集約することで、パソコン・スマホ・タブレットと複数デバイスでアーカイブを共有できる点もメリットです。
ボードを職場や学校の複数人で共有するという使い方もあります。
ピンタレスト黎明期には、学校の教師が学生に配布する資料をピンタレストで共有する、という使い方も運営の想定にありました。
そのほか、ピンタレストのボードに自分の仕事ぶりや商品を並べ、宣伝に利用するという使い方も考えられます。こちらについては後の項目で詳しく解説してきます。
高度な画像・商品検索
ピンタレストが提供するサービスの中に「クレイジーファン」「ズームイン検索」「ビジュアル検索」と呼ばれる高度な検索ツールが存在します。
これは写真の一部を範囲指定することで、その部分に映っているモノに関連したピン(商品情報)を検索できるというものです。
- モデルのコーディネート写真の中から、特定の服・アクセサリ・バッグのみを検索
- 部屋のレイアウト写真から、特定の家具を検索
といった使い方ができます。
これはユーザーが検索する場合に便利である一方で、商品を売る側にもビジネスチャンスとなっています。
クレイジーファンで商品が検索候補にあがるように対策することで、集客や売上が見込めるようになります。
ピンタレストはSEOに強いとは?集客への繋げ方
ここからは、ピンタレストを集客に利用しようと考えている人向けの情報です。
しかしながら、SEO(Search Engine Optimization=検索エンジン最適化)は通説やノウハウが多岐に渡り、そういった情報の提供をビジネスにしている人もいるほどです。
時と場合によるという側面もありますので、特定の通説やノウハウをこちらでご紹介するのは競馬の予想屋と変わらなくなってしまいます。
こちらでは、ピンタレストの集客にこれから臨むという場合の入門の部分をおさえていきます。
世界ユーザー4億人というピンタレストのポテンシャルを集客に生かすことが出来れば、手間や苦労も多い「検索エンジンのSEO対策」以外の大きな武器、二の矢・三の矢となり得ます。
ピンタレストの得意ジャンル
アメリカの著名な代理店であるlocation3が、ピンタレストのユーザーが日々関心を持っていて、売上に繋がりやすいジャンルを挙げています。
- アパレル(男性・女性・子供・赤ちゃんなど全般)
- 食品(レシピ)
- 建築
- インテリアデザイン
- ウェディング関係
- テクノロジー
- スポーツ
- ヘルスケア
- パーソナルケア
- 家関係(DIY)
- ペット
- 子供用のおもちゃや商品
- 旅行
内容を見ると女性受けの良いものばかりです。
これら13カテゴリーに自分のビジネスが合致する場合は、ピンタレストを利用した集客に挑戦する価値があると言われます。
ピンタレストのユーザーは情報収集のみではなく、買物などの消費行動もピンタレストに依存している傾向があり、一度フォロワーを掴むことができれば売上のチャンスが発生しやすくなると言われています。
ブランド用のアカウント・ボードを作成
ピンタレストでビジネスを展開する場合は、自社・自店のアカウントを立ち上げます。
ピンタレストでは企業や個人事業主がビジネスを展開する想定も行っており、設定(Setting)で企業アカウントを作り上げるのに便利な各種設定を行えます。
- ロゴ
- 自社WEBサイトの登録
- 位置情報
- Facebook/Twitterとの連携
アカウントが完成したら、各パーツを作成します。
- フォローボタン
- Pin it ボタン
フォローボタンは他のSNSと同様に、他のサイトやブログに設置しておくことでクリックしただけでピンタレストのフォロワー登録が行われるボタンです。
Pin it ボタンは他のSNSで言うところの「いいねボタン」です。
これらのボタンは、ピンタレストにログインした状態で「goodies」にアクセスすれば取得できます。
ピンタレストの検索上位に入る方法
設定を終えて商品・サービス画像を集めたボードを作成したとして、多くのユーザーに支持を集め、ピンやフォローを得るためにはアカウントやボードが魅力的である必要があります。
ピンタレスト内で支持を集めることで、おすすめ画像や検索結果などにも表示されやすくなり、徐々に集客効果が高まっていきます。
ピンタレスト内で検索上位に表示される評価基準としては、単独スコアと関連性スコアというものが存在しています。
- ピンの評価:ユーザーの満足度/情報の鮮度
- ピナーの評価:使用頻度/ピンやリピンの数/新しいピンを定期的に保存しているか
- ドメインの評価:ビジネスアカウントで連携しているWebサイトやブログの質
- キーワード&トピックとの関連性:画像やリピンのジャンルに統一性があるか
- ピンの内容とユーザーの興味をマッチングするのが目的
- 顧客一人ひとりの好みに合わせたパーソナライズが重視される
ドメインの評価・ジャンルの統一性などはアカウントを管理する側の作業で行えますが、突き詰めると「いかに多くのユーザーに支持されるか」という正解のない問題となります。
成功している企業アカウントをお手本にするなど、試行錯誤が必要とされるでしょう。
まとめ
ピンタレストの概要と使い方、集客への繋げ方について調べてみました。
ピンタレストはクセの強いSNSである一方、検索エンジンや他のSNSとは違ったユーザー層を持っており、ビジネスを考える時に魅力的な集団でもあります。
対策にそれなりの手間は掛かりますが、飛び込んでみるのに面白い世界でもあります。