どうもこんにちは、けいすけです。
7月に突如登場したTalkですが、住人も専ブラ製作者も5chとTalkどちらをメインにするかいまだに迷っているのが現状でしょう。
うだうだ悩んでいても先に進めません!まずはTalkを解析し、こやつの正体を暴いていくことにします。
Talkは開始から2か月以上が過ぎ、一部の板は5chと変わらない盛り上がりを見せています。
一方で古くからの住人で成り立っている板は5chからパイを奪えていないというのが現状です。
この記事ではTalkを解析し、運営社やサービスなどまとめていきます。ぜひお読みください。
Talkの運営社は何者?
Talkの運営会社の正体に迫っていきます。いや知っとるわい!という方も、この記事で初めて知るという方もぜひお読みください。
Talkの運営社はTalk Technologies Inc.
Talkを発足させ、運営しているのはTalk Technologies Inc.という企業です。Masa氏という人物が代表者であることが公表されていますが、詳細は不明です。
Talk発足時の主な混乱は、5ch専ブラであったJane Styleが2023年7月10日に突然5chのサポート終了を発表した上、専ブラアプリのアクセス先をTalkへ強制変更した件が目立ちました。
そのことから、当初は株式会社ジェーン及び同社代表の山下氏が最大の戦犯であると目されました。
しかし、後々明らかになってきた情報を整理すると、Masa氏が発足させたTalkに山下氏が賛同・参加したという構図が真相であるようです。
いずれにしても、ユーザーである住人に何の連絡もなくサイトや専ブラを弄るというやり方が不審や反感を買ったことは覆しようのない事実です。
URL:https://www.talk-technologies.com/
Talkの板一覧・スレ一覧は5chの丸写し
発足当時のTalkは、板一覧・スレ一覧が5chの丸写しでした。これによって専ブラの突然の仕様変更でもユーザー側に板一覧・スレ一覧の取得にエラーで起こる事態は起こらなかったようです。
しかし、Talkの実体は5chの各板・各スレからスレタイと「1」の投稿のみを転載したもので、「2」以降のレスは新たにTalkの中で育てていきましょうというリセット状態になりました。
一部のスレでは状況の変化にもめげずに会話を再開させ、そのままTalk内で伸びていったものもあります。
ただ、多くの5chのスレは様々な環境からアクセスされており、一部の専ブラがアクセス先を変えただけではびくともしませんでした。
むしろ、住人に断りもなく専ブラの仕様を変えた件が住人の怒りを買い「Talkなど使わない!5chに残る!」という逆効果を生み出してしまった側面があります。
Jane Styleは5chブラウザの最大手だった
Jane Styleは5ch専用ブラウザの最大手であり、株式会社ジェーンは5chの委託を受けて課金サービス(プレミアムRonin)の管理代行をしていたほどべったりの関係でした。
そんな株式会社ジェーンの離反には多くの5ch住民が驚かされました。
しかし実はXデーとなる7月10日以前から、プレミアムRoninでは入金手段が塞がれたり、長期メンテナンスという名目で使用不可になる(入会はおろか解約もできなくなる)というトラブルが多発しており、この事態の前兆であったと後に分析されています。
騒動から遅れること7月12日に株式会社ジェーンから事態に関する声明が出されましたが、長い理由付けを要約すると「5chの現所有者であるジム一族との関係が悪化した」ということのようです。
広告やサーバー利用に関する約束が反故にされたというのはそれっぽい理由でしたが、5ch(旧2ch)をひろゆきから乗っ取った件を持ち出すのは今更?というのが正直な印象です。
URL:http://janesoft.net/news/20230712.html
Jane Styleの突然のTalk乗り換え
というわけでついに2023年7月10日、Jane Styleといくつかの専ブラが突然5chのサポート終了を宣言し、Talkに移行するという事態によってトラブルが表面化することになりました。
奇しくもTwitterを買収したイーロンマスクが(恐らく思い付きで)サイト名を「X」に変更したというトラブルが発生していた時期でしたので、「ジムもイーロンの真似をしてサイト名を変えたのか?」などと鼻くそをほじりながら静観していた住人も多かったと考えられます。
しかし、時間ごとに事態が動いていること、動いている事態の訳の分からなさに住人の混乱も増していくことになりました。
URL:http://janesoft.net/janestyle/
Jane Styleの仕様変更はネットメディアでも話題に
7月10日には5ch系のネットメディアは素早く反応し「Jane Styleの反乱か!?」と面白おかしく報道していました。
つまりこれは主要ネットメディアにも事前通告なく実施された造反劇であり、ネットメディア側もその時点の状況から憶測で記事化するしかなかったことが伺えます。
少なくともこの時点で主要ネットメディアを味方につけ、Talkの発足と移行を後押ししてもらう方向性もあったろうと思われますが、Masa氏も山下氏もそこまで気が回らなかったようです。
Talkのサービスをまとめてみた
突然はじまってしまったTalkですが、それでも長年5chの運営を実質的に担っていた株式会社ジェーンの仕事ですので、掲示板サイトとして必要最低限の機能を備えているようです。
そんなTalkのサービスをまとめてみました。
URL:https://talk.jp/
板一覧は5chと完全に一致
2023年7月10日の発足時点では、板一覧・スレ一覧は5chと完全に一致していました。
板一覧とスレタイ、各スレの「1」のみを5chから転載し、5chのURLを引用元として掲載するという奇策で著作権の問題をクリアしているようでした。
(インターネットでは転載元のURLを明記すること、全文を丸写ししないことなどで「引用」とみなされ著作権法に触れないという前例があります)
それ以降のTalk上でのスレ立ては5chとは関係なく自由に行えるシステムになっているため、日を追うごとにTalkと5chの内容がズレていくという状況になっています。
各スレの「1」は5chからの引用
先述の通り、各スレの「1」は7月10日の発足時点では5chの丸写しでした。
これは一般ブラウザから5chを利用していて、5chとTalkの違いをはっきり認識できていた住人にとっては特に問題にならない仕様でした。
しかし、使用していた専ブラが勝手に5chからTalkに変わったユーザーにとっては、さっきまで積み重なっていたレスが突然消えてしまい、サーバートラブルと同然に感じられたことでしょう。
さすがに専ブラを長年愛用していたユーザーに対しては「5chのサポートを終了しました」という訳の分からないお知らせのみで済ませるべきではなかったでしょう。
各スレへのレスはリセット状態からスタート
Talkでは各スレの「1」以外の転載はなかったため、「1」のみが広がる板をTalkユーザーがゼロから育てていくことを求められました。
勢いのあるニュース系やソシャゲ情報のスレはそのまま会話が続いて盛り上がっている事例があるものの、基本的にTalkは発足で躓いて過疎っているというのが現状です。
主要専ブラはTalk専用になったものが多い
専ブラの中で、更新が頻繁な「生きている」専ブラの中には、いち早くTalkに対応したものも多いです。
- Jane Style(Windows・iOS・Android)
- mae2c(iOS)
- 2chGear(Android)
この3ブラウザについてはTalk専用となっています。
- Twinkle(iOS)
- ChMate(Android)
専ブラの中で大手に入るこの2ブラウザについては、5chとTalkの両対応となっています。
その他の専ブラは対応をされていないというよりは、騒動のあった7月以降のアップデート自体がないという状態で、必然的に5ch用ブラウザとして残留しているという状況です。
そうしているうちに5chサイドがAPIの解放を決定したため、今まで制限を受けていた専ブラを含め5chへのアクセスに障害がなくなっています。
プレミアムサービスも存在
TalkにはプレミアムRoninを踏襲したものと見られる有料サービスが存在します。価格は月額3ドルからとなっています。
- 特定板のスレッド作成
- スレッド作成時や連続投稿の規制緩和
- 専用ブラウザの広告除去
- 特定プロバイダーの規制回避
- 海外ホストからの書き込み
これら5つのサービスを受けられます。
「スレッドの作成」については無料会員でも行えるものの、所謂TATESUGIを通過できるものと考えられます。
5chはこの部分の締め付けでユーザーの反感を買って経営の失敗に繋がっていた部分がありますので、Talk運営は慎重に動いているものと見られます。
Talkと5chの現在地
離反したTalkと、5chの現在地をまとめていきます。
Talkにも既に盛り上がっている板は多い
見切り発車気味にスタートしたTalkではありますが、一部の板・スレについては既に動き出しており、盛り上がっている界隈もあります。
元々流れが速かったニュース系や、ドラクエFF板・ソシャゲ板のスマホゲームのスレッドなどは問題なくレスがついており、新スレも次々に建てられています。
まとめサイトの管理人にとってはTalkと5chの両方のスレを追わなければいけないので仕事が増えたというやつでしょう。
しかし、うまくそれぞれが発展すれば情報量は単純に倍になるわけで、情報を得る側としては喜ばしい事態と言えるでしょう。
5ch残留組が多く過疎っているTalk板も多数
一方で、同じ実況でもなんGといった5chに古くからいる住人たちに支えられていた板にあたるコンテンツは、Talkでははっきり言って過疎っている状況です。
これは単にこれらの住人が頑固というわけではなく、5ch住人は話し合いを重ね、共助の精神でコミュニティを発展させてきた経緯があります。
どちらかというと住人達を無視した独立劇を展開した、TalkやTalkに移行した専ブラの方が筋を通していないと言えるでしょう。
そういったTalkへの批判は発足当時に比べると鎮静化していますが、住人たちは「利用しない」という形で静かにTalkへ「ノー」の姿勢を示しているのです。
また、そこまで大げさな話ではないものの、先述した一部の盛り上がっている板以外は住人の誘導が上手くいっておらず、シンプルに過疎っている状況です。
URL:https://talk.jp/boards/poverty
5chもいくつかの対策を打ち出す
株式会社ジェーンに名指しで批判され、離反された形となった5chですが、こちらも騒動から数日経って声明を発表しています。
その声明は今までの5chからは想像できないほど穏やかかつ淡々としたもので、訴訟だ戦争だとファイティングポーズを取ったものではありませんでした。
株式会社ジェーンに任せていたプレミアムRoninが機能不全に陥った点、いくつかの公認専ブラが離れた点などは5chにとっても少なからずダメージになっているものと考えられます。
5chはAPIの解放を宣言し、今まで特定の製作者にしか許可していなかった専ブラ制作の自由化という対抗策を打ち出しました。
5chには広告収入の減少(APIによる制限で各専ブラに強制的に広告を表示させていた処理ができなくなる)というデメリットはあるものの、専ブラ製作者が今まで持っていた優位性を奪うという意趣返しができている格好になっています。
Talkは予告なし・連絡不足で滑り出しに失敗したか
主要専ブラのアクセス先を強制的に5chからTalkに変えるという荒業は、ごく一部の板・スレでは狙い通りの利用者の誘導に成功しています。
しかし全体を見ると、能動的に「Talkにノー」を突き付けられていたり、ただ単に「Talkという別サイトの存在を知らない」ユーザーが大多数、という状況のまま進んでしまっています。
残念ながら5chのメインコンテンツと言える「住人」をごっそり奪うという目論見は外れ、Talkの滑り出しは失敗してしまっているという評価をせざるを得ないでしょう。
まとめ
Talkを解析し、運営社やサービスなどまとめてみました。
要するに5chまわりの「ごたごた」「お家騒動」というやつですが、5ch住民は創立者のひろゆきが追い出された時でさえ動じなかった胆力を持ちます。
彼らを納得させ、自サイトに誘導するには、Talkはあまりにも準備不足でした。
とはいえ順調に滑り出しているコンテンツも存在します。そのTalk住人を大事にし、サイトを育てていくのが今後のTalkの課題なのでしょう。